リニューアル・オープンを迎え、奥の“小部屋”では、
すでにたくさんの企画を催してきました。その初回を飾ったのは、
店主の著書『乙女モダン蒐集帖』に登場した作家の方々のアイテムたち。
京都の型染め作家・関美穂子さんには、本の表紙を手掛けていただき、その原画を展示。
もとの原画と仕上がった表紙ではまた趣きが違い、
その変化も楽しんでいただけたのではないかと思います。
関西を拠点に活動する木彫作家・北浦和也さんのアイテムからは、
夜長堂の人気商品のひとつである『国芳の浮世絵 ふんわりてぬぐい』シリーズに登場する、
ねこやふぐなどを模したブローチを販売。
その他、木の素朴な風合いを活かし、ユーモアたっぷりの様々なサイズの
木彫作品を展示しました。
天然アクセサリーのBISOUさんには、夜長堂の人気図柄「ロマンバード」の
鳥や葡萄をモチーフにネックレスやブローチを製作していただき、展示販売。
小さいころ、母のドレッサーからのぞく憧れだったアクセサリーのように、
大切なシーンに身に着けたい逸品です。
『乙女モダン蒐集帖』にて、“郷土玩具の先生”と紹介した武井武雄さん。
夜長堂も大正11年創刊の絵雑誌『コドモノクニ』シリーズとコラボを行っていますが、
武井さんは、同誌のタイトル文字や挿絵を担当した画家であり、
郷土玩具の蒐集家でもありました。
そのコレクションを描いたてぬぐいやポストカードなども好評を得ました。
さらには、てまり作家・布仁美さんには、夜長堂の風呂敷生地で製作いただいたてまりを。
人形作家・IRIIRIさんには、同じく夜長堂のハンカチを用いたねこの人形「夜長猫」を。
どこからともなく声が聞こえてきそうな、ひそひそ、がやがやと、
楽しい世界が繰り広げられたひととき。
10年の間で得たかけがえのない出会いによるたくさんの宝物を
ご覧いただくことができました。